きたなら駅上ほっとクリニックでは、身体面・精神面の問題、高齢者の認知症疾患等によりおひとりでの外来通院が困難方を対象に訪問診療を行っております。
「訪問診療」というとこのごろ随分盛んになったイメージがありますが、私自身15年ほどその変遷を体験してきて、我が国での訪問診療が常に「看取り」と共に語られることにやや違和感がありました。
確かに癌末期などの方が住み慣れたお家で最期を迎えること、何十年も暮らした家の畳の上で大往生することを理想とする方は多いでしょう。そのために医療従事者が尽力する余地はまだまだ多くありますし、制度的にも更なる充実を望みたいところです。
しかし訪問診療とは「通院が困難な方に医療を届ける」ことが大義だと思います。
特に精神科・心療内科の領域では、「身体は元気でもこころが元気ではなく、一人で外来に通院することが出来ず医療に繋がれない」という方も多いのです。
病院は怖い、敷居が高い、医師や看護師に何を言われるかわからない、そもそも自分は「病気」ではない…
そうやって二の足を踏み、状態がさらに悪化していく方は多いのではないでしょうか。
精神科の病院で勤務していても、「とにかく連れて来てさえくれればねえ…病院に入れば対応出来るのだけど」というのがドクターたちの決まり文句です。私自身、何度そう言ったかわかりません。
しかし、それで良いのでしょうか。
私は保健所などの訪問業務も通じて、「明らかに医療が必要だが繋がれていない方」たちへのアウトリーチ活動の重要性を痛感し、クリニックの承継と同時に訪問診療部を立ち上げ、「精神科医が始める訪問診療」を行ってきました。「病院にさえ来てくれれば」と言われてしまう方たちの家庭、地域と病院の間の医療空白を埋めることこそ、当院の訪問診療の目指す形です。
お陰様で個人宅を中心に当院で現在訪問している患者さんの数は400名を超え、多くのドクターやナース、スタッフ、地域のケアマネージャーさん、訪問看護ステーションさん、計画相談員さんなどの助けを得て日々診療を続けられています。
当院ではもちろんご高齢者に対してのお看取りを中心とするいわゆる「出口(ゴール)としての訪問診療」も精神科医と内科医がタッグを組んで行っています。こちらのゴールはもしかしたら「望むような最期を共に目指すこと」かもしれません。
しかし、並行して、上記のような精神的に治療が必要だが繋がれていない方への「入り口としての訪問診療」も積極的に行っています。そちらのゴールは逆に「訪問診療を卒業すること」です。
訪問診療を契機に医療に繋がり、状態が安定したら外来へ切り替え、将来的には外来も卒業して自立していく…精神科・心療内科領域ではこういう治療のきっかけとしての訪問診療もますます大事な役割を果たすのではないかと考えています。
当院ではいずれの形の患者さんの数も増えていますが、後者の「入り口」のパターンも半数近くなっており、これからますます増えていくと予想しています。
当院の外来診療部には精神科・心療内科医が11名在籍し、訪問診療部には9名の精神科医と10名の内科医が在籍し、精神面、身体面の管理を24時間体制で対応しています。
認知症専門医や摂食障害の専門家、アスリートの専門家、各種産業医もおり、訪問診療を含めるとここまで精神科・心療内科医が充実しているクリニックは全国に当院だけかもしれません。
私自身現在療育センターで児童精神科の外来も担当しており、外来、訪問診療を併せて「幼少期からお看取りまでの全ての人生側面でのメンタル問題をあらゆる形でサポートする」ことをこれからも目指していきたいと思います。
「なかなか病院に行くのは難しい」という方は是非、ほっとクリニックの訪問診療部へお気軽にご相談ください。ご連絡をお待ちしております。
※当院外来では一般内科対応はしておりません。内科の外来受診をご希望の場合は当院お隣のきたなら駅ビル内科クリニック様などへご相談・ご紹介させて頂いております。ご了承ください。
心身の状態によりお一人での通院が困難な方
退院直後の方
認知症のケアが必要な方
精神疾患の影響で継続的な通院が困難な方
寝たきりの方など
きたなら駅上ほっとクリニックでは、身体面・精神面の問題、高齢者の認知症疾患等によりおひとりでの外来通院が困難方を対象に訪問診療を行っております。
患者様の診察だけでなく、ご家族が抱く様々な不安への対応や介護サービスに関する助言・指導も行ってまいります。
精神科/心療内科・内科の症状で、外来におひとりで受診できない病状が対象です。認知症、うつ、不安、対人恐怖などが主で、慢性期の統合失調症のデポ剤(月1回注射)などにも対応致します。
また、点滴(抹消・皮下)、経管栄養、糖尿病等の自己注射や膀胱留置カテーテル在宅酸素使用、褥瘡の管理等にも対応しております。
まずは遠慮なくご相談ください。
先ずは直接お電話いただくか、担当ケアマネージャー様や入院・通院先のソーシャルワーカー様(相談員)を通じて連絡をお願いします。
クリニックの在宅医療相談員より、面談の日程調整をさせていただきます。面談の際には、訪問診療の内容や医療費等について詳しくご説明いたします。
患者様の病状により月に1~2回伺います。内科診療+精神科診療1回ずつ、精神科2回などご病状に応じて定期訪問回数を決めさせていただきます。また、ご家族や担当ケアマネージャーと相談しながら曜日・時間等のスケジュールを決めていきます。
定期訪問以外に病状が悪化した場合や、ご本人やご家族が診察を希望される場合は24時間365日医師と連絡が通じますので、必要な対応をさせていただきます。
訪問診療にかかわる医療費は、原則保険診療となります。国民健康保険・社会保険・後期高齢者保健等各種保険が適用されます。また、自治支援医療(精神通院)や難病等の公費負担制度もご利用いただけます。
※当院では「かかりつけ医」機能を有する病院として、「機能強化加算」を算定しています。
必要に応じて次のような取り組みを行っています。
・他医療機関で処方されているお薬を把握し、必要な管理を行います。
・必要に応じて、専門医又は専門医療機関を紹介します。
・健康診断の結果等の健康管理に係る相談に応じます。
・保健・福祉サービスに係る相談に応じます。
・診療時間外を含む、緊急時の対応方法等に係る情報提供を行います。
船橋市全域、習志野市・八千代市・鎌ヶ谷市の一部地域
*その他地域については、ご相談ください。
診察日程
松本・船木・秋根・河合・北村・櫻井・渡邊・新谷・持田・山口・石田・森口の12名の医師で外来診療を行っております。
もの忘れ・不安・うつ・不眠・発達障害などに対応いたします。
※休診:日曜
※予約制になっておりますので、初診の方はご来院前にお問合せください。
※小学生以下は院長が診療担当になりますのでご相談ください。
※最終受付時間は、診療時間終了の30分前です。